中小企業診断士への道(合格体験記)

中小企業診断士

(本日のコンテンツ)
1 受験決定
2 当初の受験計画
3 それでもダメな財務・会計
4 まだまだ苦しむ財務・会計

皆様、おはようございます。

さて、本日からしばらく中小企業診断士のお話を書かせていただきたいと思います。

この資格も、我が社では、全く評価されないのですが、ITストラテジストとは違って、維持するだけで、継続的な研修(理論研修及び実務従事)が必要になることから、会社に勤務しているだけでは決して知り合えない人たちと薄いながらも交流できるとか、指導員によりその効果には天地の差はありますが、総合診断に従事できるなど、将来のプロコンライフに極めて役立っています。

その上、中小企業診断士協会に入っている(月4千円程度の会費)だけで、毎月情報誌が届き、協会主催の研修なども無料で受けることができ、さらにはお仕事紹介のメールまで来てしまうという、いずれはプロコンと思っている者にとっては、もはや不可欠の資格といえましょう。

したがいまして、この資格が、仮に御社で全く評価されないとしても、あなたが営業などで太い人脈をお持ちで、すぐにでもプロコンライフが送れるような方であれば、早期の取得を強くお勧めいたします

しかし、私のようにバックオフィス歴が長く、(役職)定年後、一からプロコンライフを構築する必要がある方であれば、二つ目ならともかく、「最初の資格としては」、取得のために、結構、時間もかかりますので、残念ながら、お勧めはできません。

それでは、前置きが長くなり恐縮ですが、まずは、私が、この資格を取得した経緯からお話ししていきます。

1 受験決定

2009年12月に(当時は秋試験だった。)ITストラテジスト試験に合格した私は、「情報処理技術者試験は、もういいや」という気持ちと「次はどうしようかな」という気持ちが同時に生じ、自分としては、周囲に退職後を見据えて技術士試験(建設部門)を受ける人が少数ながらも存在したので、「自分も技術士(情報工学部門)」とは考えていたのですが、結構、悩んだ末、さすがに非ベンダー企業で(さらに書くと、我が社の実情を考えれば、システム部に配属されたところで)技術士は無理と判断し、当時、ちょっとした流れがあった中小企業診断士試験を受験することにしました。噂話の類ではありますが、NECや富士通には100人以上の中小企業診断士がいるというのも、背中押しの動機だった気もします。

さて、目標が定まれば、その対策をしなくてはならないのですが、2010年に人事異動があったことと技術士に対する未練で、グズグズしておりまして、本格的には、2011年の冬に2012年の合格を目指して始動しました。

2 当初の受験計画

この頃、既に30倍の法則には気付いておりましたので、まずは、時間を振り分けてみたのですが、一次試験(7科目:8.5時間×30)に255時間、二次試験(4事例:5時間20分×30)に160時間と、なかなかの大物ぶりです。

そこで、まずは、情報収集を兼ねて街に出かけた(大きな本屋さんに行った)ところ、中小企業診断士試験は180時間で攻略できるとの著書があり、結構、立ち読みしてしまいました。(--;

その内容を簡単に書くと、「1次試験は、140時間かけて、過去問を4回繰り返す。2次試験には40時間しかかけない。」というものでした。その時は、ちょっと極端すぎると思いましたが、後に何となく気持ちは分かります。とはいえ、2次試験はともかく、1次試験の考え方は、自分と似たようなものですから、とりあえずは、TACのテキストと過去問を買って1年分やってみました。

うーん、経営法務と経営情報システムは、無勉でも60点以上取れたのですが、ほかはダメです。特に、財務・会計は、壊滅的にダメです。ITストラテジスト試験にも、少しは、財務・会計の知識を問う問題はあったのですが、その程度では、丸出だめ夫ということなのでしょう。(--;

そこで、私は、経営情報システムで加点するという欲を捨て、時間配分を次のように変えてみました。

  • 経済学・経済政策:30時間
  • 財務・会計:30時間→60時間
  • 企業経営理論:45時間
  • 運営管理:45時間
  • 経営法務:30時間
  • 経営情報システム:免除
  • 中小企業経営・中小企業政策:45時間

3 それでもダメな財務・会計

財務・会計は、問題集の解説を読んでもチンプンカンプンなので、まずは、財務・会計の基礎習得のため、プラスした30時間をぶち込んだのですが、それでも、過去問は、遅々として進みません。そのため、思い切って、次のように時間配分を更に変更し、財務・会計の初歩的勉強を進めたところ、やっと過去問の解説の意味が分かるようになりました。(単に解説の意味が分かるようになるまでに、開始後、数十時間は経過していた。)

  • 財務・会計:30時間→60時間→100時間(2次試験の160時間を120時間に減)

なお、当時は、中小企業経営・中小企業政策対策として、受験の年の中小企業白書を読むことが推奨されていたのですが、私は、無視しました。そもそも、中小企業経営・中小企業政策は、財務・会計とは異なり1次試験のみの科目で、40点以上とれれば他の科目でカバーできるし、白書は、プロコンの立場からみても、お役立ち度のムラが激しく(要は、大部分が読んでも無駄)そんなことに時間をかけていては、とても45時間には収まらないからです。結論、中小企業経営・中小企業政策は、過去問とテキストだけ(白書が必要と言われてもやらない)の捨て科目?にして、不足する点数は、2次試験科目(企業経営理論、運営管理、「財務・会計」涙)で補う作戦としました。

準備は着々と進み、試験当日までに、過去問(模試2回(TACと大原)を含む。)も3回まわして、レディ・パ-フェクトリー(ヲ)です。

(ヲタク語録)まるやはヲタクなので、たまに、こういった変な表現行為をします。華麗にスルーしてもらえばいいのですが、気になる人のために(ヲ)を設けることとしました。なお、レディ・パ-フェクトリーは、この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎるの決め台詞です。

結果は、作戦どおり、中小企業経営・中小企業政策は60点を割り込みましたが、2次試験科目(企業経営理論、運営管理、財務・会計)がいずれも60点を超えて不足分をカバー、また、経営法務で加点し(84点。ポカがなければ9割は超えていた。)、意外にも経済学・経済政策が80点に達したので、総得点ではオーバーキルの状態で1次試験を終了しました。

4 まだまだ苦しむ財務・会計

1次試験の自己採点が終わり、次は確実と判断したので、2次試験のため、再び、情報収集を兼ねて街に出かけ、TACの過去問題集(5年分)を購入しました。一々、全部の解答を書くのも非効率であろうと思い、問題文から、キーワードを抜きつつ、解答構成だけ書き進めるような形で演習を進めたところ、あっという間に一回目は終了。180時間の著作の40時間は、あながち嘘ではないかも、とも思いましたが、さすがに各事例5問は、少ないと思い、同じTACの過去問題集(5年前の古本)で実質10年分を演習することとしました。

また、今も傾向は同じだとは思いますが、当時の私の感覚は、市販本の解答の確からしさは、事例4>事例3>>事例2>>>事例1のイメージで、事例4(財務・会計)で得点を稼がなければ、合格はないような気がしていましたので、事例4対策にLECの教材(事例4:過去問10年分)を積み増しして、再度、時間配分を変更しました。(事例4の演習時間倍増です。問題は同じなんですけどね。)

  • 事例1:30時間→20時間
  • 事例2:30時間→20時間
  • 事例3:30時間→20時間
  • 事例4:30時間→60時間

また、模試も2社(TACと某社)を受けたのですが、某社ではなく大原にしておけばよかったと…〇| ̄|_中小企業庁は、今も2次試験の採点基準どころか解答の発表もしませんから、合格者の答案以外、参考になるものもなく、特に当時は、トンデモ答案を偉そうに披露する馬鹿がいたのですが、何とこの某社こそ、トンデモ答案メーカーで、私は、解説を読むやいなや、そいつをごみ箱に捨てました。大原にしておけばよかったです。本当に…とはいえ、各事例10問でも、まだ心もとなかったので、TACの直前演習(6回計12問)をプラスしました。(120時間にプラスした格好。もっとも、田舎者なので、演習時間よりも通学時間の方が長かったですが…)

ほとんどTAC頼みで、十分な準備ができたとも思っていなかったのですが、幸い、その年は、合格者の数も多く、合格ということになりました。この筆記試験合格後、口述試験があるのですが、予備校で練習さえしておけば大丈夫です。(ここでもTACに行きました。TAC様様です。)口述試験の不合格者は、予備校の講師が筆記合格後欠席したのだとか、口述にモヒカン刈りで現れたとか、もはや都市伝説化しているので、普通の受験生であれば、心配は無用でしょう。

かなり長くなってしまいましたが、以上、私の合格体験記でした。次回は、登録までの道のりを書かせていただこうと思います。

それでは、皆様、家内安全を第一に、無理のない範囲でお取り組みください。

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