【解説】宅地建物取引士資格試験【令和元年度】問題20

宅地建物取引士

問題20正解1
1 誤(土地区画整理法第107条第3項)
2 正(土地区画整理法第86条第1項)
3 正(土地区画整理法第88条第2項)
4 正(土地区画整理法第104条第1項)

肢1のルールは、土地区画整理法第103条第4項の公告の日を境に発動するのであって、仮換地の指定の日ではないということを知っていれば解くことはできますが、難問です。

とはいえ、仮換地の指定の効力(土地区画整理法第99条第1項)は覚えておくべき事柄ではあるので、「あれっ、肢1は、指定の効果ではないような?」と勘づいて何とか正解してください。

【土地区画整理法】
【機】(換地計画の決定及び認可)
第八十六条 施行者は、施行地区内の宅地について換地処分を行うため、換地計画を定めなければならない。この場合において、施行者が個人施行者、組合、区画整理会社、市町村又は機構等であるときは、国土交通省令で定めるところにより、その換地計画について都道府県知事の認可を受けなければならない。
2 個人施行者、組合又は区画整理会社が前項の規定による認可の申請をしようとするときは、換地計画に係る区域を管轄する市町村長を経由して行わなければならない。
3 施行地区が工区に分かれている場合においては、第一項の換地計画は、工区ごとに定めることができる。
4 都道府県知事は、第一項に規定する認可の申請があつた場合においては、次の各号のいずれかに該当する事実があると認めるとき以外は、その認可をしなければならない。
一 申請手続が法令に違反していること。
二 換地計画の決定手続又は内容が法令に違反していること。
三 換地計画の内容が事業計画の内容と抵触していること。
5 前項の規定にかかわらず、都道府県知事は、換地計画に係る区域に市街地再開発事業の施行地区(都市再開発法第二条第三号に規定する施行地区をいう。)が含まれている場合においては、当該市街地再開発事業の施行に支障を及ぼさないと認めるときでなければ、第一項に規定する認可をしてはならない。
【機】(換地計画に関する関係権利者の同意、縦覧及び意見書の処理)
第八十八条 第八条の規定は換地計画について認可を申請しようとする個人施行者について、第五十一条の六の規定は換地計画について認可を申請しようとする区画整理会社について準用する。この場合において、第八条第一項及び第五十一条の六中「施行地区となるべき区域」とあるのは、「換地計画に係る区域」と読み替えるものとする。
2 個人施行者以外の施行者は、換地計画を定めようとする場合においては、政令で定めるところにより、その換地計画を二週間公衆の縦覧に供しなければならない。
3 利害関係者は、前項の規定により縦覧に供された換地計画について意見がある場合においては、縦覧期間内に、施行者に意見書を提出することができる。
4 施行者は、前項の規定により意見書の提出があつた場合においては、その内容を審査し、その意見書に係る意見を採択すべきであると認めるときは換地計画に必要な修正を加え、その意見書に係る意見を採択すべきでないと認めるときはその旨を意見書を提出した者に通知しなければならない。
5 施行者が前項の規定により換地計画に必要な修正を加えた場合においては、その修正に係る部分について更に第二項からこの項までに規定する手続を行うべきものとする。ただし、その修正が政令で定める軽微なもの又は形式的なものである場合においては、この限りでない。
6 第三条第四項若しくは第五項、第三条の二又は第三条の三の規定による施行者は、第二項の規定により縦覧に供すべき換地計画を作成しようとする場合及び第四項の規定により意見書の内容を審査する場合においては、土地区画整理審議会の意見を聴かなければならない。
7 施行者は、第四項の規定により意見書の内容を審査する場合において、その意見書が農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)にいう農地又は採草放牧地に係るものであり、かつ、その意見書を提出した者が当該換地計画に係る区域内の宅地について所有権又は借地権を有する者以外の者であるときは、その農地又は採草放牧地を管轄する農業委員会の意見を聴かなければならない。
【機】(仮換地の指定の効果)
第九十九条 前条第一項の規定により仮換地が指定された場合においては、従前の宅地について権原に基づき使用し、又は収益することができる者は、仮換地の指定の効力発生の日から第百三条第四項の公告がある日まで、仮換地又は仮換地について仮に使用し、若しくは収益することができる権利の目的となるべき宅地若しくはその部分について、従前の宅地について有する権利の内容である使用又は収益と同じ使用又は収益をすることができるものとし、従前の宅地については、使用し、又は収益することができないものとする。
2 施行者は、前条第一項の規定により仮換地を指定した場合において、その仮換地に使用又は収益の障害となる物件が存するときその他特別の事情があるときは、その仮換地について使用又は収益を開始することができる日を同条第五項に規定する日と別に定めることができる。この場合においては、同項及び同条第六項の規定による通知に併せてその旨を通知しなければならない。
3 前二項の場合においては、仮換地について権原に基づき使用し、又は収益することができる者は、前条第五項に規定する日(前項前段の規定によりその仮換地について使用又は収益を開始することができる日を別に定めた場合においては、その日)から第百三条第四項の公告がある日まで、当該仮換地を使用し、又は収益することができない。
【機】(換地処分)
第百三条 換地処分は、関係権利者に換地計画において定められた関係事項を通知してするものとする。
2 換地処分は、換地計画に係る区域の全部について土地区画整理事業の工事が完了した後において、遅滞なく、しなければならない。ただし、規準、規約、定款又は施行規程に別段の定めがある場合においては、換地計画に係る区域の全部について工事が完了する以前においても換地処分をすることができる。
3 個人施行者、組合、区画整理会社、市町村又は機構等は、換地処分をした場合においては、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
4 国土交通大臣は、換地処分をした場合においては、その旨を公告しなければならない。都道府県知事は、都道府県が換地処分をした場合又は前項の届出があつた場合においては、換地処分があつた旨を公告しなければならない。
5 換地処分の結果、市町村の区域内の町又は字の区域又は名称について変更又は廃止をすることが必要となる場合においては、前項の公告に係る換地処分の効果及びこれらの変更又は廃止の効力が同時に発生するように、その公告をしなければならない。
6 換地処分については、行政手続法第三章の規定は、適用しない。
【機】(換地処分の効果)
第百四条 前条第四項の公告があつた場合においては、換地計画において定められた換地は、その公告があつた日の翌日から従前の宅地とみなされるものとし、換地計画において換地を定めなかつた従前の宅地について存する権利は、その公告があつた日が終了した時において消滅するものとする。
2 前条第四項の公告があつた場合においては、従前の宅地について存した所有権及び地役権以外の権利又は処分の制限について、換地計画において換地について定められたこれらの権利又は処分の制限の目的となるべき宅地又はその部分は、その公告があつた日の翌日から従前の宅地について存したこれらの権利又は処分の制限の目的である宅地又はその部分とみなされるものとし、換地計画において換地について目的となるべき宅地の部分を定められなかつたこれらの権利は、その公告があつた日が終了した時において消滅するものとする。
3 前二項の規定は、行政上又は裁判上の処分で従前の宅地に専属するものに影響を及ぼさない。
4 施行地区内の宅地について存する地役権は、第一項の規定にかかわらず、前条第四項の公告があつた日の翌日以後においても、なお従前の宅地の上に存する。
5 土地区画整理事業の施行に因り行使する利益がなくなつた地役権は、前条第四項の公告があつた日が終了した時において消滅する。
6 第八十九条の四又は第九十一条第三項の規定により換地計画において土地の共有持分を与えられるように定められた宅地を有する者は、前条第四項の公告があつた日の翌日において、換地計画において定められたところにより、その土地の共有持分を取得するものとする。この場合において、従前の宅地について存した先取特権、質権若しくは抵当権又は仮登記、買戻しの特約その他権利の消滅に関する事項の定めの登記若しくは処分の制限の登記に係る権利は、同項の公告があつた日の翌日以後においては、その土地の共有持分の上に存するものとする。
7 第九十三条第一項、第二項、第四項又は第五項の規定により換地計画において建築物の一部及びその建築物の存する土地の共有持分を与えられるように定められた宅地又は借地権を有する者は、前条第四項の公告があつた日の翌日において、換地計画において定められたところにより、その建築物の一部及びその建築物の存する土地の共有持分を取得するものとする。前項後段の規定は、この場合について準用する。
8 第九十四条の規定により換地計画において定められた清算金は、前条第四項の公告があつた日の翌日において確定する。
9 第九十五条第二項又は第三項の規定により換地計画において定められた換地は、前条第四項の公告があつた日の翌日において、当該換地の所有者となるべきものとして換地計画において定められた者が取得する。
10 第九十五条の二の規定により換地計画において参加組合員に対して与えるべきものとして定められた宅地は、前条第四項の公告があつた日の翌日において、当該宅地の所有者となるべきものとして換地計画において定められた参加組合員が取得する。
11 第九十六条第一項又は第二項の規定により換地計画において定められた保留地は、前条第四項の公告があつた日の翌日において、施行者が取得する。
【機】(換地処分に伴う登記等)
第百七条 施行者は、第百三条第四項の公告があつた場合においては、直ちに、その旨を換地計画に係る区域を管轄する登記所に通知しなければならない。
2 施行者は、第百三条第四項の公告があつた場合において、施行地区内の土地及び建物について土地区画整理事業の施行に因り変動があつたときは、政令で定めるところにより、遅滞なく、その変動に係る登記を申請し、又は嘱託しなければならない。
3 第百三条第四項の公告があつた日後においては、施行地区内の土地及び建物に関しては、前項に規定する登記がされるまでは、他の登記をすることができない。但し、登記の申請人が確定日付のある書類によりその公告前に登記原因が生じたことを証明した場合においては、この限りでない。
4 施行地区内の土地及びその土地に存する建物の登記については、政令で、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)の特例を定めることができる。

(使い方)

  • 問題は、不動産適正取引推進機構のホームページなどから御自分で用意してください。
  • (使い方)よりも上の部分をワードなどにコピーして使ってください。
  • 【覚】とあるところは、暗唱までは不要ですが、その内容は覚えてください。
  • 【機】とあるところは、この機に、読んでおいてください。

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