【解説】行政書士試験【令和2年度】問題24

時短教材(令和2年度)

問題24正解5
1(誤)最判昭和55年2月22日
地方自治法二四二条の二に規定する住民訴訟は、原告の死亡により終了する。
2(誤)地方自治法第242条の2第1項
3(誤)同上
4(誤)最判平成24年4月20日
市がその職員を派遣し又は退職の上在籍させている団体に対し公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律所定の手続によらずに上記職員の給与相当額の補助金又は委託料を支出したことが違法であるとして提起された住民訴訟の係属中に,その請求に係る市の当該各団体に対する不当利得返還請求権を放棄する旨の条例が制定された場合において,次の(1)〜(5)など判示の事情の下では,その制定に係る市議会の議決はその裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たるとはいえず適法であり,当該放棄は有効である。
(1) 当該請求権の発生原因である補助金又は委託料の支出に係る違法事由は,当該各団体における上記職員の給与等に充てる公金の支出の適否に関する同法の解釈に係るものであり,当該各団体においてその支出の当時これが同法の規定又はその趣旨に違反するものであるとの認識に容易に至ることができる状況にはなかった。
(2) 当該各団体には,不法な利得を図るなどの目的はなく,補助金又は委託料の支出という給与等の支給方法の選択に自ら関与したなどの事情もうかがわれない。
(3) 当該各団体の活動を通じて医療,福祉,文化,産業振興,防災対策,住宅供給,都市環境整備,高齢者失業対策等の各種サービスの提供という形で住民に相応の利益が還元されており,当該各団体が不法な利益を得たものということはできない。
(4) 上記条例全体の趣旨は,上記住民訴訟における第1審判決の判断を尊重し,同法の趣旨に沿った透明性の高い給与の支給方法を採択したものといえ,上記条例に係る議会での審議の過程では,上記補助金及び委託料の返還を直ちに余儀なくされることによって当該各団体の財政運営に支障が生ずる事態を回避すべき要請も考慮した議論がされている上,上記補助金及び委託料に係る不当利得返還請求権の放棄によって市の財政に及ぶ影響は限定的なものにとどまる。
(5) 上記住民訴訟を契機に,市から法人等に派遣される職員への給与の支給に関する条例の改正が行われ,以後,市がその職員を派遣し又は退職の上在籍させている団体において市の補助金又は委託料を上記職員の給与等に充てることがなくなるという是正措置が既に採られている。
5(正)地方自治法第242条の2第12項

【地方自治法】
(住民訴訟)
第二百四十二条の二 普通地方公共団体の住民は、前条第一項の規定による請求をした場合において、同条第五項の規定による監査委員の監査の結果若しくは勧告若しくは同条第九項の規定による普通地方公共団体の議会、長その他の執行機関若しくは職員の措置に不服があるとき、又は監査委員が同条第五項の規定による監査若しくは勧告を同条第六項の期間内に行わないとき、若しくは議会、長その他の執行機関若しくは職員が同条第九項の規定による措置を講じないときは、裁判所に対し、同条第一項の請求に係る違法な行為又は怠る事実につき、訴えをもつて次に掲げる請求をすることができる
一~四 略
2~11 略
12 第一項の規定による訴訟を提起した者が勝訴(一部勝訴を含む。)した場合において、弁護士、弁護士法人又は弁護士・外国法事務弁護士共同法人に報酬を支払うべきときは、当該普通地方公共団体に対し、その報酬額の範囲内で相当と認められる額の支払を請求することができる。

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